1921年
建築界の巨匠により学校として建設
自由学園明日館(みょうにちかん)は、1921年(大正10)、羽仁吉一、もと子夫妻が創立した自由学園の校舎として、アメリカが生んだ20世紀を代表する建築界の巨匠、フランク・ロイド・ライトと高弟 遠藤新の設計により建設されました。明日館建設にあたり羽仁夫妻にライトを推薦したのは遠藤新。帝国ホテル設計のため来日していたライトの助手を勤めていた遠藤は、友人でもある羽仁夫妻をライトに引きあわせました。夫妻の目指す教育理念に共鳴したライトは、「簡素な外形のなかにすぐれた思いを充たしめたい」という夫妻の希いを基調とし、自由学園を設計しました。教育対象が広がるのに合わせて、昭和9年(1934年)にキャンパスは南沢(現在の東京都東久留米市)に移り、初等部を始めとして、男子部、幼児生活団、最高学部が開かれました。